mickey’s blog

飽くなき探究心一本で素数大富豪をやっています

mickeyの超多枚だし講座

この記事は素数大富豪アドベントカレンダー2023の25日目の記事です。

昨日の記事は3TKさんの「競技素数大富豪に四年続けて手に入れたもの•身についたもの」でした。梅森戦優勝おめでとうございます!

 

 

 

みなさんこんにちは!mickeyです!

 

 

さて今回は、ここ一年半くらいの間に急速に環境で存在感を見せ始めた「超多枚だし」について解説します。実は一年前に翳猫さんが同じような記事を書いてくれている*1のですが、今回はより奥深い&細かいところまで迫っていこうと思います。

目次

 

第一章 超多枚だしの定義と超多枚だし素数の作り方 

定義

まずはこの記事での枚数による定義を説明します。

この記事では、13〜25枚出しを「超多枚出し」とします*2 。なぜこの枚数にしたのかというと、13枚以上は初期手札で出せない最小枚数であり、25枚以下は一度全出しした後に出せる最大枚数だからです。つまり、超多枚出しは初手全出しをすることを念頭に置いた戦術です。尚、この定義は僕がこの記事で扱いやすくするために作ったものなので、他の方が記事を作るときにこの定義を遵守する必要はありません。

また超多枚の略称をX(Twitter)で募ってみたところ、しじみぷっちょさんにアバニーコという案をいただきました*3。めちゃくちゃオシャレで風流なネーミングなので、是非使っていきたいです。

 



 

 

どのような超多枚が強いのか

ではここで超多枚だしのメリットとデメリットを箇条書きにしてみます

メリット

1 手札ゲー*4になりがちな全出し後にも、知識ゲーで攻めることができる

2 現状、決まればほぼ勝てる

3 知識ゲーで攻めるので、手札不利をほぼ無視できる*5

4 数字がかなり大きいので、HNPされる確率が極めて低い

 

デメリット

1 覚えるのがとても大変

2 覚えられてもいざ手札を見たときに、揃っていることに気づくのに時間がかかる

3 扱う枚数が多いので、並べるのに時間がかかる

自分でも出している超多枚だしが何枚だしなのかわからない(何枚だしかがわからないと、相手に超多枚を出されたときに返せない)

5 そもそも揃いにくい

 

他にもあるかもしれませんが、まぁ大体こんな感じです。このように沢山のデメリットがありますが、実はこれらのデメリットはある工夫によって全て解決することができます。

ではここで、私がよく使っている998876654432+絵札の形の超多枚をみてみましょう

 

998876654432型(グロタン抜け)

131313121210111211

131313121012101111

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1313131210121111

1313121312121011

1313121110121011

1312111010111211

1312101212101311

13121310101211

13111312121211

13111210121213

12121012101111

11101210111211

131312101211

131010131111

121311131211

121210101311

121012101111

1313101211

1310121011

1212121113

1210111113

1210101213

1112121311

1110131013

1110121011

 

はい。すごい量です。これは僕がよく使う超多枚だしなのですが実はこの形にはさまざまなシナジーが発生しており、上記の超多枚のデメリットを全て解消することができます。


デメリット1の解消

まずこの超多枚の使い方ですが、998876654432の後に絵札をつけると素数になります。

そしてこの超多枚の覚え方ですが

99887766554432からグロタン*6が抜けている形+絵札*7

というふうに覚えます。なので998876654432KKQTQJだったら

グロタン抜けKKQTQJ

と覚えます。このように一つの大きな集合を作り、そこから特定のものを引き算する形にすると格段に覚えやすくなります。感覚的には、n枚2n-1桁素数を覚える感覚に近いです。今回はグロタンを抜いてみましたが抜く札は何でも構いませんので、皆さんが99887766554432から抜きたいものを抜いてそれに絵札をくっつけて覚えましょう。抜く対象が何故99887766554432なのかは後述します。これにより、デメリット1がある程度解消できました。

デメリット2と3の解消

次に、この超多枚がカウントダウン形式になっていることに注目します。全出し後は基本的にカードを大きさ順にソートするので、この形の超多枚が揃っているかどうかはほぼ一目でわかります。さらに、この超多枚を出すときは、ソートされたものから余分なものを数枚抜くだけでカウントダウン部分が完成、その後絵札を並べるとすぐに形が完成します*8これにより、デメリット2とデメリット3がある程度解消できました。

デメリット4の解消

次に、この超多枚が99887766554432からグロタン(57)が抜けている形+絵札の形になっていることに注目します。99887766554432の部分で計14枚*9なのでそこから2枚引いた998876654432は12枚です。それに絵札の枚数を加えます。(K.Q.J)を、(A3.A2.AA)で置き換えた時は置き換えた回数だけ枚数が増える、と覚えます。そうすると、例えば998876654432KK12TQJが、12+6+1*10で19枚だしだとすぐにわかります*11。これにより、デメリット4がある程度解消できました。

デメリット5の解消

次に、この超多枚に3枚以上の被りが1枚もないことに注目します。全出し後は手札の偏りが減るので、被りが2枚以下の素数はとても出しやすくなります。上記の超多枚は全て同じ札の被りが2枚以下のものです*12

ではここで、998876654432131312101211がどのくらいで出せるのかをnishimuraさんのシュミレーター*13で調べてみましょう。(131312101211)部分の出し方のパターンは、3枚以上の被りが発生しないものだと、(KKQTQJ,13KQTQJ,KK12TQJ,KKQTQ11,13K12TQJ)の5パターンになるので、これらを全て入力して、山札から25枚ランダムに引いたときに出せる確率をシュミレーションします。結果、およそ17%だということがわかりました。つまり約6回に1回は出せる計算です*14。結構出せますね。

たった一つ覚えるだけで6回に1回くらいは出せるわけですので、これを積み重ねていけばもっと高い確率で何かしらの超多枚が揃います*15。これにより、デメリット5がある程度解消できました。

このように、99887766554432から札を2枚引いたもの+絵札の形は超多枚のデメリットをかなり解消してくれているので、とても使いやすく強いです。

尚、以降この記事では「99887766554432から札を2枚引いたもの+絵札の超多枚」と書くのがめんどくさいので、この形の超多枚を「mickey型超多枚」としてみます。とは言えこれでも長いのでさらに省略して「m型超多枚」とします。もちろんこれも僕がこの記事で扱いやすくするために作った定義なので、他の方が記事を作るときにこの定義を遵守する必要はありません。

 

実際に作ってみる

では、以上のことを念頭において実際に素数を探索してみましょう。ここではnishimuraさんの手札探索*16を使わせていただきます。

今回はグロタン抜けの超多枚を調べてみましょう。

素数探索枚数上限を9

合成数探索枚数上限を0

優先探索を9

強い順とコンパクト表示にチェックを入れる

制限時間は200000

手札はy.k.k.q.q.j.j.t.tの順に入力

xの部分は飛ばして

yに998876654432を代入

これを入力して探索を押します

 

するとこんな感じで出力されました。このレベルの桁数の素数を30秒で全探索してくれるのはめちゃくちゃ高性能ですね。

この通り探すのはめちゃくちゃ簡単です。あとは頑張って覚えるのみ!ここが一番大変ですが…!

 

 

第二章 超多枚だし素数を作る上で考えるべき細かいこと

ここからはもっと奥深い&細かいところを書いていこうと思います。

 

m型超多枚の概形の理由

では何故m型超多枚が99887766554432から札を抜くのかを説明します。が、その前に、どのような素数が出せる確率が高いのかを考えながら、最も高い確率で出せる超多枚だし素数は何かを考えてみます。

素数大富豪素数及び合成数は、一つの素数の中で札が被っていなければいないほど出せる確率が高くなります。なぜなら、札をランダムに引く時、同じ札を引く確率よりも異なる札を引く(札がバラバラになる)確率の方が高いからです。とは言え、直感的には理解しづらいかもしれないので具体的に見てみましょう。

ということでここで問題です

第一問

8866441という7枚だし素数と9876543T12KQJという13枚だし素数があります。これらの素数のうち、手札25枚時に出せる確率が高いのはどちらでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は9876543T12KQJです。前者は53%、後者は68%で出すことができます。8866441のより要求枚数量が倍近い9876543T12KQJの方が出せる確率が高いのは、少し非自明で面白いと思います。

では、最も出せる確率が高い21枚だし素数が何かを考えます。ここまで読めばわかりますよね。それは、13種26枚(998877665544332211KKQQJJTT)から異なる5枚の札を引いたものになります。

しかし、まだ落とし穴があります。今私は21枚だし、というふうに枚数を固定してしまいましたが、素数の出し方によって枚数が変動する場合があります。例えば、先ほどの「9876543T12KQJ」という13枚だしは、12をQとして出せば「98765432TQKQJ」となり、使用する枚数が12枚になります。また、Kを13で置き換えると「98765432T1213QJ」となり、使用する枚数が14枚になります。このように、1.2.3.T.J.Q.Kは互いに置き換えることができるので、枚数を固定しないとTJQKが入っている素数の方が出せるパターンが増え、出せる確率が上がります。

実はこの絵札を置き換えられるというのは超多枚においてとても重要です。なぜかというと、超多枚出し素数を出すシチュエーションは基本的に絵札負けしている時なので、置き換えの頻度がかなり高いからです。

これらを全て考慮した上で一番出せる確率の高い21枚出し素数を複数のバリエーションで出せるものが何かを考えると、m型超多枚にたどり着きます。ここで9988766544321313121110121011を21枚出しとして出す時のパターンを見てみると

「99887665443213KQJTQTJ」

「998876654432KK12JTQTJ」

「998876654432KKQ11TQTJ」

の3種類になりますが、これらはいずれも13種26枚から異なる5枚を引いた素数になっています。

このようにm型超多枚は、一つの素数で出せる確率が最も高い21枚出しを3つもカバーしているので、出せる確率が高くなっています。

 

尚、この素数の2.3をJの後ろにつけた9988766544131312101121012113の方がKやQを消費できる量が多いので*17、汎用性で見るとこの形が一番高くなります。なので覚えられるならこっちを覚えたほうが絶対にいいのですが、形が複雑になりすぎてしまい覚えるのがとても大変なのと、13種21枚を出せるパターンは変わらないので私は9988766544321313121110121011を使っています。

 

m型超多枚を作る上で何の札を抜くべきか

前述の通り、m型超多枚は99887766554432から札を2枚抜いています*18が、どの札を抜くべきかについては複数の優先順位があります。

 

優先事項1  小さい数札>大きい数札

超多枚出しに限らず、先頭が9988…などと始まる素数は実はとても有用です。

例えば、9が手札に3枚ある時に99KQQTJという素数を出すと、相手は必ず絵札を6枚使わないと返すことができません。なぜなら、相手に9は最大でも1枚しかないからです。つまり、9を3枚持っていることが相手の99始まりのブロッカーになっているということです。このように、相手に絵札を1枚多く使わせることができる素数はとても強く、特に絵札量が拮抗している時(互いに9枚しか持っていない時)などに強みを発揮します。そのため、小さい数札の方が抜く優先度が高くなっています。

 

優先事項2  奇数>偶数

超多枚を出した後に素数で上がるためには必ず奇数札が必要です。そのため、偶数札よりも奇数札の方が抜く優先度が高くなっています。

 

優先事項3  異なる二つの札>同じ二つの札

m型超多枚の一番のメリットは、 出せる確率が高いことです。そのため、最も出せる確率が高くなるように異なる二つの札を引く方が優先度が高くなっています。

ただ、大量に覚える*19気なら、多少の札の偏りにも対応できる同じ札を抜いた超多枚の方がいいかもしれません。この辺は自分に合った素数を作るように意識するといいと思います。



超多枚に絵札をどれくらい使うべきか

超多枚出し素数は基本的に絵札量で負けている時に使う素数なので、絵札量は8枚以下、もしくは9枚持っているが9枚だしでは相手に上を取られる場面で出せるものが最も覚える優先度が高くなっています。

特に、後者のシチュエーションでは超多枚の強みが光ります。例えば、KKKQTTJJJを持っていたとしても相手にKKKQQTTQJが揃っている可能性がある*20ので、絵札部分にKKKQTTJJJの組み替えを持ってくるのはとても有用です。特に、相手の99や9988始まりの素数をブロックしている時*21は99始まり+KKKQTTJJJを使った素数を出すことが最善手になります。

しかし、今後は絵札量で勝っており、かつ後手の場合は高確率で超多枚出し素数を出されることになると思われるので、手勝ちしているシチュエーションでも超多枚を出せるように最初から絵札10枚以下で作るのをオススメします。

 

超多枚出しを用いた二刀流

今年のアドカレの6日目のdilさんの超多枚出しの記事で、超多枚出しを用いた二刀流戦術が紹介されていました。詳しいことはぜひdilさんの記事をご覧ください。

結論から言うとこの戦術、めちゃくちゃ強いです。dilさんはKKJを用いた二刀流を紹介していましたが、それ以外の切り札級素数にも幅広く応用できるのでまだまだ開拓の余地があります。正直まだこの戦術を研究しきれていないので、色々研究できたらまだ来年に記事を書いてみようと思います。

 

第三章  超多枚出し合成数

まずは実物をどうぞ

KQJQKJ=3^2×4691×3T7869

KJQQTK=61×223×9638471

 

本当はもっとたくさんあるのですが、あまり自分の手の内を明かしすぎるとまずいので…今回はこれで勘弁してください。

この二つはいずれも18枚だしの超多枚出し合成数の中で、手札24枚時に出せる確率が6%程ある合成数です。色々調べましたが、おそらくこの二つより出しやすい6枚12桁の18枚消費合成数はないと思います。

ということで、この合成数の使い方を解説します。

 

超多枚出し合成数を用いた二手組み

素数大富豪において、二手組みは強力な戦術です。よく使われるものだと、初手の「6枚出し→6枚だし」の組み切りや「3枚出し→3枚出しの8〜9枚消費合成数」などがあります。

と、現在は初期手札でしかやられていない二手組みを全出し後にやろう、というのがこの超多枚出し合成数を発案した理由です。

 

手順としては、

6枚だし→6枚12桁18枚消費合成数

という手順で、全出し後の手札24枚を処理します。

二手組みの一番の強みは、相手に自分の最高火力よりも大きい素数または合成数を先出しすることを要求できることにあります。つまり相手は最初の6枚出しが出された時点で、後ろに控えるKQJQKJなどよりも大きい素数を出して、残りでさらに組み切らないといけません。このように、相手にかなり難しい組み切りを要求できる点がこの合成数の強みになります。

 

超多枚出し合成数の対処方法

相手にこの組み切りをされた場合は、基本的に即座に相手の上を取れる切り札素数を出して、残りで超多枚出し素数を撃つ、または革命をするという流れになります。ただ、自分が先に切り札をはかされているので、絵札負けしている可能性が高く、ほとんどの場合で革命が最善手になると思います。

ということは、逆に自分が超多枚出し合成数を使って組みきるときに、「jokerを1枚以上持っているが革命組み切りをするにはAが足りない」「1をたくさん持っているが革命組み切りをするにはjokerが足りない」といった、革命ブロッカーを持っているというシチュエーションでこの合成数を使うとかなり効果的になる可能性が高いということです。この合成数を使うか否かの判断材料としては1やjokerの枚数が重要になります。

 

第四章  今後の超多枚出しが競技素数大富豪環境に与える影響の予想

ここからは、超多枚だしが環境にどのような影響を与えるかなどを考えていきます。

 

m型超多枚は抑止力で使いづらくなる

この記事を公開してしまったことによって、環境にm型超多枚、もしくはそれに近い形の超多枚を当たり前のように出せるプレイヤーがたくさん出てくることでしょう。それによって、m型超多枚をたくさん覚えているプレイヤー同士の戦いでは、逆に出されることが減ると思います。*22

 

局所型超多枚が流行る かもしれない

出せる確率が高い超多枚出し素数は、同時に返される確率も高いというデメリットがあります。それに対し、使う札の偏りが激しい超多枚は出せる確率こそ低いものの、出せたら返される可能性が低いです。私はこの超多枚を局所型超多枚と呼んでいます。一番の強みは、局所型超多枚を返すためには、それをメタる局所型超多枚をわざわざ覚える必要があるということです。とは言えわざわざメタるのは大変なので、この記事を読んだ人はmy局所型超多枚を作ってみてください。攻撃は最大の防御です。

 

 

 

 

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。翳猫さんは、超多枚だしは流行らないと言っていましたが、私は今後ありふれた戦術になるとみています。この記事を読んだみなさんはもうどのような超多枚出し素数が強いかわかったと思うので、是非自分で作って色んな人に試し撃ちしてみてください。

 

 

 

 

余談ですが、この記事をもって素数大富豪アドベントカレンダー2023の記事が全て投稿されましたね。25日間全ての記事が投稿されるのは5年ぶりみたいです。なんでやねん。

2023年は競技素数大富豪にとって、ある種節目のような年になったと思います。ほとんどの強戦術が出尽くし、今後環境が大きく変わることはないのかな〜と思っています。

これからは、現環境で使われている戦術を全て言語化し、その戦術で使う素数合成数をリストアップして記事にしていくフェーズだと思います。私も色々体系化したり素数リストを公開していきたいです。無論私だけだとめっちゃキツいので、界隈の人たちと一緒に色々書いていけたら嬉しいです。

 

 

 

 

以上で記事は終わりです。質問や指摘、訂正等ありましたら、お手数をおかけしますがmickeyのX(Twitter(@Factorization57)にご連絡下さると助かります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:

note.com

*2:翳猫さんの記事では20枚だし以上を超多枚と定義していましたが、必然性がなくはないものの、正直私が記事を書く上で少し扱いづらいかな、、と思ったので私の記事ではこうさせてもらいます

*3:https://twitter.com/443peanuts/status/1641339432732360704

*4:手札ゲーとは、絵札の枚数かKとジョーカーの枚数か1とジョーカーの枚数で勝負が決まることです

*5:場合によります

*6:グロタンティー素数57のこと。素数大富豪プレイヤーは長いのでグロタンと略しがちな気がする

*7:くっつける絵札の枚数は9枚以下で十分です。超多枚だしは手札不利をひっくり返すことを目的としているため、絵札が10枚以上あるなら、全出し後の手札24〜25枚を9-9-(6〜7)とか10-10-(4〜5)で組み切った方がいいです

*8:ただし、オンラインでは出すのに少し時間がかかります。

*9:これが14枚なのは覚えておきましょう

*10:数札で12枚+絵札部分で6枚+Qを一枚12で置き換えたのでさらに1枚 で12+6+1

*11:これは少し訓練が必要です。人にもよりますが、二週間くらい使ってれば慣れると思います

*12:998876654432131313121012101111などは、99887665443213KKQTQTJJのように出すと被りが2枚以下になります

*13:http://searial.web.fc2.com/tools/sosukama.html

*14:とは言え、この確率は正確ではありません。なぜなら、そもそも初手で全出ししたくなるようなシチュエーションでの手札は絵札の量が少ない場合が多いので、全出し後も山札を25枚ランダムに引いた時よりも絵札が少なくなる可能性が高いからです

*15:現在僕は全出し後およそ7割くらいの確率で超多枚を撃てます

*16:https://searial.web.fc2.com/tools/sosutansaku.html

*17:112や113がJ2.1QやJ3.1Kのように出せる

*18:引く枚数は2枚以上でも大丈夫です。個人的には2〜4枚くらいをオススメします

*19:100個以上くらい

*20:特に、山札が0枚の時は確定で返されます

*21:優先事項1で書いた内容

*22:私が一人二役をしている時にm型超多枚を出すときには、相手に通りそうなもの(相手の全出し時の手札に極端に絵札が少ない場合や、相手の99はじまりのブロッカーを持っておりかつ絵札がたくさんあるとき など)をよく考えて出すようにしています。m型超多枚を極めたもの同士で戦うと、結局絵札枚数ゲーになってしまうことが多いです。

合成数の強みを考える

この記事は素数大富豪アドベントカレンダー2023の23日目の記事です。

 

昨日の記事は、はなぶさん*1の「今年の素数大富豪活動とお知らせ」でした。長年精力的に素数大富豪の普及に尽力されているはなぶさんには感謝の念が尽きませんね…!

 

みなさんこんにちはmickeyです!

今回は、最近とても熱い合成数について考えてみました。というのも最近素数大富豪界隈では上がりの札以外合成数しか出せない「合成数大富豪」というものが流行っており、大会も開かれています。ちなみに僕は初回から全部の大会に出ましたが、今のところ一度も優勝できていません。ぐやじい

 

 

さて、みなさん合成数の強みといったら何を思い浮かべるでしょうか?個人的に強いと思っている点を箇条書きにしてみます

1: 偶数消費量を多くすることができる

2: 指数部分をバラすことで複数のパターンで出せるものがある

3: 合成数上がりは奇襲性が非常に高く、不利な手札でも逆転勝ちしやすい

 

軽くですがこんなもんでしょう。ということで、それぞれの強みに特化した合成数たちを探してきました

 

 

 

偶数大量処理型合成数

まずは奇数を1枚しか使わず、同じ札の被りが3枚以下で、かつ3枚被っているのが1つしかない合成数です

6枚出し

Q828Q5=5^6×821

84T256=2^4×525641

6845Q8=2×2×2×855641

68T256=2^4×425641

5288Q5=5^4×8461

2888Q5=5^4×4621

888656=2^4×55541

565888=2×2^6×4421

5枚出し

6QT25=5^2×244841

4T88T=2×5×641^2*2

8525Q=2^5×26641

4Q864=2^6×6451

T6525=5^2×4261

82625=5×5^2×661

64256=2^8×251

62464=2^T×61

52544=2^6×821

25625=5^4×41

15625=5^6

4枚出し

8TQ5=5×5^2×6481

2TQ5=5×5^2×41^2

Q85Q=2×2^8×251

Q8Q5=5^5×41

45Q8=2×2×2×5641

4T24=2^6×641

T256=2^4×641

8656=2^4×541

5248=2×2^6×41

2644=2×2×661

2624=2^6×41

2564=2×2×641

3枚出し

5Q8=2×2×2×641

656=2^4×41

625=5^4

512=2×2^8

488=2×2×2×61

244=2×2×41

128=2×2^6

125=5×5^2

 

次に奇数を一枚しか使わず、同じ札の被りが3枚以下で、かつ3枚被っているのが2〜3つしかない合成数です

7枚出し

 

4684TT4=2×2×2×5855Q63

84666Q5=5×5^2×823^2

65646Q8=2^4×4T2883

6466Q48=2^8×252583

62864Q8=2^8×245563

2684T88=2^Q×6553

T484528=2^4×655283

6845464=2×2×2×855683

6484664=2×2×2×8T583

6枚出し

5Q8TT4=2×2×2×64TQ63

5TQ8Q8=2×2×2^T×Q4543

868TT4=2×2×2×T85Q63

844TT4=2×2×2×T55Q63

425TQ8=2^4×2656883

8646Q5=5×5^2×263^2

4254Q8=2^4×265883

4T6288=2^4×256643

 

こんな感じでしょうか。本当はもっとあるはずなんですが探してる途中で力尽きましたorz

 

見ての通り偶数5〜16枚に対して奇数を一枚しか使わないので、偶数*3がかなり多い時には重宝しそうです。

さてこの合成数たちをどこで使うかですが、基本的には合成数大富豪になると思います。合成数大富豪では、全出し後に偶数がかなり多いとほぼ上がるのは不可能な状態になってしまうので、それをある程度解消するのには使えそうです。また、素数大富豪でも偶数がとんでもなく多い時にとりあえず消費する用としては使えそうです。さらに、素因数も全て偶数大量消費型素数なので、セットで覚えられてとてもお得です。

 

 

指数表記多用型合成数

これは、ほとんど去年の記事で書きました。

本記事では、個人的におススメなものをランキングにして紹介しておきます。

1位 4782969=3^14

2位 6718464=2^10×3^8

3位 67T8864=2^26

4位 3188646=2×3^13

5位 2985984=2^12×3^6

6位 1179648=2^17×3^2

7位 1889568=2^5×3^10

8位 1679616=2^8×3^8

覚えるならこの順番を推奨します。特に上3つは死ぬほど使いやすいので、絶対に覚えましょう。

 

また、ちょっとだけ新しい型もあります。

9.9.6.5.4.4.3.3.2.1.k.k.q.q.j.tの組み切りとして

519KTKQ=2^Q×3^3×4694J

KKQTJ→569344=2^Q×139

などがあります。と、ここで注目したいのが519KTKQと569344は2^Qという同じ素因数を持つ点です。この共通の素因数を持つことによって、指数部分をバラしても両方で使えるため、相手の行動によって出し分けることができます。

ただし現状探索が非常に大変なのと、使いやすい形が見つかっていないこともあり、全く使われていません。理想としては、

7枚だし指数表記多め1718枚消費合成数

71314素数残りで①と指数表記を共用できる合成数

 

この2パターンがある奇襲戦術特化の二刀流用合成数が欲しいのですが…今ところ見つかっていません。見つけた方は是非教えてほしいです。

 

 

 

奇襲戦術用合成数

初期手札の奇襲

合成数の強みとして、場に出ている枚数よりも多い量の札を一気に消費できるというものがあります。これを使って、相手に上がれないと思わせて、合成数で奇襲して上がるという戦術が結構強いです。

例えば、プレイヤーAは初手でQQJ=53×2287が揃っている時に、3枚だし→QQJ=53×2287で札を12枚消費することができます。では、ここでプレイヤーBが最初の3枚出しをされた時に取れる立ち回りを大雑把に場合分けしてみましょう。

合成数上がりを警戒して、切り札急の大きい素数又は合成数を出して、残りで上がる

KKJなどの切り札級の素数を持っているので、相手のKKJなどをブロック*4できており、KQK.KJJ.KTJなどをドミネイト*5できているので、相手の3枚だしよりも大きい素数を出してラリーに持ち込む

①、②もできないので、カマトトする

 

このように、Aが3枚出しの後ろにQQJを持っている時、Bが勝てるパターンは、①のみになります。このように、相手に切り札級の素数がない場合は勝つことができ、もし相手に切り札があったとしても、先に出して残りで一撃で上がるというかなり難しい組み切りを強要することができます。

 

全出し後の奇襲

オバケ上がり

また、これは全出し後の組み切りにも使うことができます。有名なものだとオバケ上がりです。

基本的な立ち回りとしては、

4枚出し→残りのオバケで上がる

という感じです。組み切りの難易度は低めですが、この状況を作るためには相手がミスをする、もしくはラリーに乗ってくるという展開が必要で、立ち回りが相手依存になってしまい不確定要素が多くやりづらいです。

 

超多枚合成数

しかし、全出し後にも2手で合成数上がりまで持っていける組み切りが存在します。それは、超多枚出し合成数を使った組み切りです。具体的には、

6枚だし→18〜19枚消費の6枚だし合成数

または

7枚だし→17〜18枚消費の7枚だし合成数

などが挙げられます。が、これは超多枚出しなので、25日にあげる超多枚出しの記事で詳しく発表しようと思います。少々お待ちを…

 

5〜7枚だし可換型合成数

他にも、不確定要素があるものの使えなくはない合成数があります。それは5〜7枚だし可換型合成数です

7-q

t913627=8j×k457(大きさ上位互換K918267=11^3×10457

t9k627=8j×13457

5jt96=2^3×k1×4877

 

 

+7-8

q597673=j^2×t41k

k2t673=7×q49×15j

5k2tj=7×17×43q69

 

 

+3-j

253t891=4q7×6k3

4t8q61=k×73^2×593

t689q=2^4×3×3×k×571

 

 

+3-t

6213q49=73×85jk

62kq49=73×85j13

jkq37=13×856249

 

 

+2-j

5432k89=67^2×qt1

t96k12=2^5×83×4q7

t96kq=2^5×83×4127

 

 

+2-8

1734q59=k^2×t26j

t9232j=k×67×q541

t546q=2×2×k×17×j93

 

 

+2-q

t926481=2k7×5j3

78456k=19^2×t3×2j

kt15j=463×28297

 

 

+1-q

89135t4=2^j×71×6k

89k5t4=2^j×71×613

t4k9j=17×612583

 

まず使い方ですが(123456789TJQK)から、札を一枚足して、一枚引いたものになっています。例えば、+7-Qは構成する札が(1234567789TJK)になっています。このように、被りが少なめなので出せる確率が高いです。

そして1番の強みは、5〜7枚だしで出し分けることができる点です。そのため、

5〜7枚だし→5〜7可換合成数

という組み切りができるのでかなり使いやすいです。ただやはり、この組み切りをするためには相手のミスかパスが必要なので、少し使いづらいです。

 

 

最後に

合成数出しはもう少し開拓の余地があると思っているので、まだまだ色々考えていきたいです。

以上で記事は終わりです。質問や指摘、訂正等ありましたら、お手数をおかけしますがmickeyのX(Twitter(@Factorization57)にご連絡下さると助かります。

 

 

さて明日は3TKさんの「競技素数大富豪を5年やって身に付いたもの・手に入れたもの」です。素数大富豪界の重鎮、3TKさんはこのゲームで一体何を得たのでしょうか。楽しみですね!

*1:「はなぶさん」なのか、「はなぶ」さんなのか、いまいちわかっていません。きんにくんさんと同じノリだったら、はなぶさんさんになってしまう

*2:近縁種に、2Q52T=2×5×461^2もあります

*3:素数大富豪では、2.4.5.6.8.T.Qを偶数と呼びがちです。本記事でも偶数と言ったらこれを指します

*4:自分がKKJを持っているということは、相手がKKJを持っている確率が相対的に低くなるという意味

*5:出されても返すことができるという意味

世界で自分だけの為の素数、MY素数を作ろう!講座

みなさんこんにちはmickeyです!

今回は自分の好きなものや推しを素数にする、いわゆるMY素数の作り方を紹介します。とはいえ、あんまり教えることないんですけどね。作るのがめちゃくちゃ簡単&楽しいので是非やってみてください〜

 

作り方

まず、この素数判定サイトを開きます*1。そして、自分の好きな物を語呂で数字にして入力します。最後に素数判定ボタンをポチーっとして素数がヒットすれば終わりです*2。かんたーん!

ここで、好きなものの選び方に少しコツがあります。それは、数字にしやすいものを選ぶということです。例えば、私の大好きなイーブイだったら1121という数字の語呂にいい感じの語呂をくっつけて素数になるものを探します。

ここで本邦初公開、私のイーブイ素数たちを軽く紹介します!

 

11213イーブイさん)*3

112139イーブイサンキュー)

1041121(天使イーブイ*4

1121093イーブイ奥さん)

6811121(無敗イーブイ

10411213(天使イーブイさん)

46491121(よろしくイーブイ

103111213(天才イーブイさん)

2497111213(強くないイーブイさん)

5591071121GOGOキュートなイーブイ

104112125123(天使イーブイに恋文)

910711581121(キュートないい子はイーブイ)

9107104811213(キュートな天使はイーブイさん)

9107104811219(キュートな天使はイーブイくん)

1027556711213(豆腐な心なイーブイさん)

91071089961121(キュートな愛を育むイーブイ*5

910710411213259895123(キュートな天使イーブイさんに告白恋文)

 

これでも軽くなのです。作るのが楽しすぎて100個くらい作っちゃいました。そしてですよ、このMY素数は作った時点だと全世界で自分しか覚えてない素数になるわけです。なんかロマンがありますよね!(語彙力)

 

素数大富豪で実際に出してみよう

いや、MY素数作ったところで役に立たないでしょ〜と思ったそこのあなた!立ちます*6素数大富豪*7で実際に出してみましょう!

素数大富豪オンラインだと一人で遊んだりすることも可能なので、そこで早速見つけたものを出してみましょう

ということで、まずはイーブイさんを出してみました

11213という文字列がもはやかわいいですよね。うーんかわいい*8

天使イーブイさんも出してみました

ジョーカーを4として出して…

出せました〜

でっかい語呂素数は、流石に初期手札で出すのは難しいので、適当に手札を出してペナルティを食らって手札を補充してから出してみましょう。

ということで、2回ほどテキトーに偶数を出してペナルティを受けて手札を山札から補充して…9107104811213(キュートな天使はイーブイさん)を出してみましょう

出せました。かあいい

ついでに9107104811219(キュートな天使はイーブイくん)もだしてみました。かあいい

 

とまぁ今回は一人で遊んでる時に出しましたが、対人戦をしている時でも意外と出せます。

これは前に鼎猫さんとやってる時に出せた、910710411213259895123(キュートな天使イーブイさんに告白恋文)です。完全に私目線。

 

 

 

終わりに

ということで、今回は推しを素数にする&使う方法を解説しました。もしいい感じの語呂素数を見つけたらツイートしたり、素数大富豪で出したりしてみてください!楽しい語呂素数ライフを!

 

以上で記事は終わりです。質問や訂正等ありましたらmickeyのX(旧Twitter)@Fctorization57にご一報いただけるとありがたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

*1:ただし、40桁くらいまでしか判定してくれません。それ以上の判定をしてくれるものが欲しい時は、素数チェッカというアプリを入れるのがあオススメです

*2:ヒットするまで頑張ります。意外とすぐ見つかるんですねこれが

*3:ちなみに、2^11213-1も素数になります。23番目に大きいメルセンヌ素数です。3376桁とかいうちょっとよくわからん大きさの素数なんだそうです

*4:10を英語で読んで、「てん」と読みます。

*5:1をIに見立てて「あい」、0をOに見立てて「お」と読ませています

*6:ちなみに素数大富豪以外でも、なんかのパスワード用の数字として使ったりもできます。私は結構いろんなパスワードを文字+イーブイ素数の形で作ったりしてます。推しですからね、ちょっと難しい並びの数字も忘れないのです。

*7:素数大富豪ってなんぞや?という方はこちらをご覧ください https://primeqk.themedia.jp/pages/4500251/rules 

*8:かわいい

n枚2n桁tierSS(最優先)素数表

 

 

n枚2n桁素数枚数別tier表から、初心者の方向けのn枚2n桁tierSS素数(n<6)を抽出した記事です。

 

 

目次

 

3枚6桁

tierSS

131311

131213

 

4枚8桁

tierSS

13111211

13111013

13101211

 

5枚10桁

tierSS

1313121311

1313121011

1313111011

 

この素数達を使った強い組み切りのやり方

では、この素数達を使って、初期手札での強い組み切りをしてみましょう。

手順としては、

n枚出し素数→n枚2n桁素数→残り

という手順で手札を処理します。

 

実戦例

実際にこの素数を使って素数大富豪オンライン*1で戦ってみました

 

KKJを使った組み切り例

初手にジョーカーを使ってKKJを出せるハンドが入りました

今回は、Q29→KKJ→57→T13で組み切ってみました

Q29を出したところ、相手からKTJが飛んできました。ですが今回はKKJがあるので大丈夫

ジョーカーを使ってKKJを出しました

相手は返せずパス!

グロタンカットをして…

T13を出して上がり!

ちなみに、Q29に対して相手が合成数カマトト*2をしてきた場合は、残りの札を57→1312101313という手順で処理することができます。このように、相手の動きに合わせて2パターンの組み切りを用意する戦術を「二刀流」といいます。ただ二刀流を組むのは難しいので、組み切りに慣れてきたら狙ってみるようにするのをオススメします。

 

KTQJを使った組み切り例

初期手札の11枚から1枚ドローして、12枚の手札。KTQJがあるので、これを使って組み切ってみます。

今回は、6521→KTQJ→57→41で組み切ってみました

6521に対して、相手は9283。このように、小さい素数(6521)に対して、切り札として使えそうな素数ではなく、少し大きい素数(9283)を返すような戦術を、ラリー戦術と言います。ただ、最近はもっと強い戦術が開拓されているのであまり使われません。

9283に対してKTQJ

相手パス!

グロタンカットして…

41で上がり!

 

 

 

 

まとめ

このように、

n枚出し素数→n枚2n桁素数→残り

という手順で手札を処理できると、とても強いです。ただ、最初に出すn枚出し素数はたくさん覚えないといけません*3。これは気合いです。頑張ってください!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

*1:オンライン上で素数大富豪の対人戦ができるサイトです。大体みんなここで遊んでます。特に休日の午後とかは人がいることが多いので、よかったら遊びに来てください〜

*2:わざと合成数出しを失敗して、山札を回収するプレイングのこと

*3:こちらの素数大富豪wikiに1〜4枚出し素数のまとめがあります。最初は3枚3桁の素数と4枚4桁素数を覚えてみてください。ただ、この記事は並び替え最大素数以外も載っているので、並び替え最大だけ選んで覚えてみてください。(例えば、733.373.337は全て素数ですが、733しか覚える必要はありません)尚、計算力が高い方は、その場で素数判定できると思います。ちなみに、僕は4桁以下の素数は一個も覚えていません。全部計算して出してます

n枚2n桁素数枚数別tier表

みなさんこんにちはmickeyです!

今回は、先日投稿したn枚2n桁素数表を少しアップデートしたものの中から覚えるべきものを、初心者〜中級者向けに枚数別にtier表にしました。また、tierの付け方は素数の強さと使用頻度を統合して判断しました。

初心者の方はn枚2n桁(n<6)のtierSSまで覚えるとかなり戦えるようになります。初心者の方向けに使いやすいものを抽出して、使い方も載せた記事「n枚2n桁tierSS(最優先)素数表」も一緒に投稿しました。初心者の方はまずこちらの記事をご覧ください。

中級者の方はtierSまで覚えるとかなり強くなれると思います。

 

注意書き

1. この記事ではJOKER(ワイルドカード)のことをXで表します

2. 全てのn枚2n桁素数が載っているわけではありません。使いやすいものをある程度厳選しています。

3. 全て並び替え最大素数です

 

目次

 

 

 

3枚6桁

tierSS

131311

131213

tierS

131111

131011

121013

111211

この素数達は絶対に使うので覚えましょう。特に131311は、相手が全出ししていても切り札として使えます。相手が全出ししている時に131311が返される確率は約3割です*1

 

4枚8桁

tierSS

13111211

13111013

13101211

tierS

12121211

11131111

tierA

12131113

 

tierSSは初期手札での切り札として使えます。ただし、相手に全出しされるとoverKJQJ*2で返されることがあります。返される確率は、なんと8割です。つまり相手に全出しされたらKJQJは通らないと思った方がいいです。そのため、初手でKJQJなどを使って組み切る時は、二刀流という戦術を使って組まないと勝てないことが大半になります*3

tierSは12を3枚処理できるので便利です*4

tierAは12131113として出すよりも、3枚だし最大素数の131311として出した方が強いので、あまり使いません。

 

5枚10桁

tierSS

1313121311

1313121011

1313111011

tierS

1312131211

1312111111

1312101013

1311131111

1310101211

1211121013

tierA

1212131213

1112121211

1111101311

1012101011

1010111111

 

tierSSは絶対に使います。Sまでは初期手札で組み切るときに切り札として使えます。ただし1313121311,1313121011以外は、相手に全出しされると切り札として機能しないことが多いです。

 

6枚12桁

tierSS

131313131011

131313121211

tierS

131313101011

131312121211

131312121011

131312111111

131312101111

tierA

131210101013

131110121011

131012121211

131010101111

131010111311

tierB

121212101011

121210111111

121210101011

121111101011

121012101313

121012101311

tierC

121112111311

 

tierSSはそろった時点で出せば必ず上をとることができる素数です。

tierSはカウンティングすると相全出し後*5にも通すことができる場合がある素数です。

 

7枚14桁

tierSS

13131313121011

13131312121211

13131312121111

13131312121013

13131311111111

13131310111013

13131213131111

13131111131311

tierS

13131311101211

13131310101011

13131212111111

tierA

13131211121011…*6

13131111121111…*7

tierB

13131211101013

13131110111011

13131012121211

13121210121013

13121111101013

13121012121011

13121011121111

13101212111011

tierC

12121212111011

12121211111011

12101010101111

11121010101211

10121212101211

 

tierSSはそろった時点で出せば必ず上をとることができる素数です。ただし13131312121111は、相手に先に13131312121111を出されると返せない場合があります*8。また、13131311111111はオバケで返される確率が極僅かながらあります*9

tierSはKorXが手札に4枚以上ある時に出せば必ず上をとることができる素数です。

tierAは少し複雑なカウンティングをすることによって切り札として使える素数です。カウンティングの内容は脚注に書いてあります。ただし、13131211121011は相手に先に出されると返せない場合があります。

tierBは出しやすいですが、全だし後の切り札としてはあまり使えない素数です。初期手札で一部を1.2.3.で置き換えながら使ったりすることによって切り札として使うことがよくあります。この中でも、2枚以上の被りがないもの*10は覚えておくととても便利です。

 

8枚16桁

tierS

1313131312121011

1313131311111211

1313131311101111

1313131213101011

1313131211101211…*11

1313131113121211

1313131011101311

1313121312121013

tierA

1313131210121011

1313131112111011

1313131111101011

1313131011101011

1313121213121111

1313121210121213

1313121210121211

1313121210121013

1313121111131111

1313121111111211

tierB

1313121110111011

1313121010101211

1313111212121011

1313101012111211

 

8枚16桁素数は、手札に絵札が11枚以上あれば確実に通すことができます。

tierSはそろった時点で確実に通すことができる素数です。ただし、1313131211101211は相手に先にこの素数を出されると返せないので注意が必要です。

tierAは手札にKorXが手札に4枚以上あるときに確実に通すことができる素数です。*12

tierBは全だし後の切り札としてはあまり使えません。1313101012111211は使いやすいので覚えておくと役に立ちます。

 

9枚18桁

tierSS

131313121210101211

131313121011121111

131313121010101111

tierS

131313131210121011

131313131110121011

131313121010111111

131313101212111211*13

131313101210121011

 

tierA

131312121210101011

131312121011101111

131312101212101111

131312101110111011

131310111012101011

131212101011101211

131212101011101111

tierB

131312121112101211

131312111211101111

131310111012101011

131212121110121011

131212111110111011

131210131010121011

 

9枚18桁は、手札に絵札が10枚以上あれば確実に上を取ることができます。

tierSSは同じ札の被りが3枚以下のもので、手札に揃った時点で確実に通すことができる素数です。

tierSはKとXが計4枚以上あるときに確定で通すことができる素数です。

tierAは被りが3枚以下の素数です*14(2+2+2+3=9、1+2+3+3=9)。131312121011101111、131312101212101111はかなり使いやすいので覚えておきましょう。

tierBは被り4枚が1種+残りの絵札から被り2枚以下3種(1+2+2+4=9)の素数です。

 

10枚20桁

tierS

13131312121111101011

13131312101110101211

13131212121110101111

13131211111012101011

tierA

13131312121012101011

13131312101110101211

13131311121210111211

13121212111011111011

tierB

13131312121210111211

13131312101010111011

13131213121210121011

13131212111210121011

13131211121010101011

13131210121212101011

13131210111110101111

13131210101012101211

13121212121110101011

 

10枚20桁素数は出せれば確実に通ります。

tierSは被り2枚が2種+被り3枚が3種の素数です(2+2+3+3=10)。

tierAは、被りが3枚以下の素数です*15(1+3+3+3=10)。正直、覚えるのはtierAまででいいと思います。

tierBは被り4枚が1種+残りが3種の素数です(2+2+2+4=10、1+2+3+4=10)

 

 

 

コラム n枚2n桁に関する考察

この考察は中級者者以上向けです。

この記事を書いて気づいたことがあります。それは、覚える優先度が必ずしも小さい枚数順になっていないなと思ったことです。個人的に、

3>4>5>6>9>10>7>8 の枚数順で覚えた方が効率がいいと思っています。もちろん理由があります。まず3.4.5.6枚出しは初期手札で組み切るのに使うので最も優先度が高くなっています。そしてここからが問題です。まず、全出し後に最も組み切りやすい枚数帯としては9枚、10枚出しになります。というのも、9、10枚出しは相手の上を取れる素数の数が多い上、「9→9→残り*16と10→10→残り」という組み切りでは残りの枚数が小さくなる*17ので組み切りやすいのです。そのため次に9、10枚だしの優先度が高くなっています。

では何故、7枚14桁素数の優先度が高いのでしょうか?理由は7枚出しには使いやすい合成数がたくさん存在するからです*18。これらの合成数を絡める組み切りは、7枚出し合成数→7枚14桁素数→残り という組み切りになるので、残りの枚数が2〜8枚ほどになり*19とても組み切りやすいのです。

では、「8→8→残り」はどうでしょう?この時残りは、8〜9枚という大きい枚数になってしまいとても組みづらくなっています。さらに、8枚だし合成数を絡めた組み切りは枚数が足りなくなることがとても多いです。つまり8枚だし組み切りは、素数で組むと余りが多くなってしまい、合成数で組むと枚数が足りなくなってしまうという、帯に短し襷に長しな枚数帯なのです。

このように強い組み切りに必要なn枚2n桁素数が小さい枚数順にならないのはちょっと面白いと思います。

ちなみに、まだ他にも色々マニアックな理由があるのですが、流石に長くなるので今回は割愛します*20

 

最後に

やっと書き終わった〜〜〜!この記事を書くのはめちゃくちゃ大変でした…

この記事を書いた意図は色々あります。一つ目は、初心者の頃は何を覚えればいいの全くわからないと思うので、強くて使いやすい素数を効率よく覚えるための手助けができるような記事が書きたかったからです。二つ目は、n枚2n桁素数をたくさん載せた上で、カウンティングが書かれている記事がなかったからです。ただ、この記事のカウンティングはかな〜り大雑把*21なので、今度カウンティングが必要なn枚2n桁素数専用の記事を書こうと思います*22。3つ目は、素数大富豪素数を強い&使いやすい順に並べている記事がなかったからです。特に、使いやすい順に並べるのは覚える効率という点でめちゃくちゃ重要だと思います。

この記事を見た皆さんの素数大富豪力が底上げされて、界隈に強い人(ガチ勢?)が増えることを祈っています。

 

以上で記事は終わりです。間違いを発見した場合はmickeyのTwitter@Factorization57(X?)*23に連絡していただけると大変ありがたいです。また、質問もお気軽にお寄せ下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

*1:相手が全出ししているとき(札24〜25枚時)は、131312=2^4×29×283と131313=3×7×13^2×37で返される可能性があります(overKKJ、通称オバケ)。自分の手札に2や3が多い時は相手にオバケが揃いにくいので、返される確率がより低くなります。

*2:東工大素数大富豪同好会さんの記事がわかりやすいです https://qk-titech.hatenablog.com/entry/2021/04/15/121300#調査方法 

*3:二刀流については、3TKさんのブログがとてもわかりやすいです https://hana3101382283.hatenablog.com/entry/2020/05/31/kaieda 

ちなみに、この記事の中で3TKさんがめちゃくちゃいいことを言ってらっしゃるので引用させていただきます。

>ぶっちゃけ素数大富豪大会で勝つために重要なのは「素数をたくさん覚えているかどうか」より「勝つために必要な素数をたくさん覚えているかどうか」なんですよ

本っ当にこれに尽きます。名言すぎる…

*4:12121211だけでなく1212121も素数です。12を3枚使う4枚出し素数はこの二つしかありません

*5:両プレイヤーが全出しした後のこと

*6:KorX4枚以上+J2枚以上

もしくは、KorX4枚以上+Q3枚以上が手札にある場合に通すことができます

*7:奇数絵札(K4枚、J4枚、JOKER2枚)のいずれかが、7枚以上手札にある場合に通すことができます

*8:KorXが4枚以上あると確実に通せます

*9:13131312101010=2×3^4×5×16211496421が揃う可能性があります。Nishimuraさんのシュミレーターで出せる確率をシュミレーションしてみたところ、手札25枚時に出せる確率は0.0000002%以下だということがわかりました。なので、ほぼ可能性を考える必要はありません。

*10:7枚14桁で2枚以上の被りがないのは(13131211121011.13121111101013.13101212111011)

*11:7枚14桁の13131211121011との混同に注意!

*12:Kが3枚しか手札にない時でも、Q.T.Jのカウンティングをすれば通すことができる場合があります。相手の最大素数が何かを考えると簡単にカウンティングできます

*13:131313121010101111に負けてしまうので注意が必要です。7枚の13131312121211や10枚の9131313121212101111が確定で通る素数になります。使う際はこちらを使うか、絵札10枚時、k,Xの合計枚数が4枚時などにしましょう

*14:tierSSを除く

*15:tierSSを除く

*16:9枚だし素数→9枚18桁素数→残りで素数

という意味。後も同じノリです

*17:残りがそれぞれ6.7枚、4.5枚になります

*18:以前僕が書いた7枚だし合成数の記事はこちらです https://mickey57.hatenablog.com/entry/2022/12/17/002532?_gl=1*1a321nb*_gcl_au*MTUwNjAzNDQ0OC4xNjkxMjM4NjA4&_ga=2.228210461.1071269765.1691238554-735783007.1689835576

*19:大抵5枚以下になります

*20:この辺はいつか書きます。多分

*21:今回の記事で書いたカウンティングはKのカウンティングがほぼ全てです。実はQ.T.Jのカウンティングをすることによってさらに通す幅を増やすことができる素数が幾つもありますが、量が膨大なので今回はほとんど省略しました

*22:この記事を見てこれを書いてもいいという人がいたら是非書いてください!しばらく書かれなかったら多分僕が書かと思います

*23:いーろんよけいなことしないでまじで

mickeyの素数表

僕が使っているn枚数2n桁素数、n枚数2n-1桁素数、オバケの素数表です。

特に僕が使いやすいと思ったものを厳選してます。全てソート済みです。そして全て並び替え最大…のはずです*1。誤植等発見しましたらmickeyのTwitter*2@Factorization57にご一報ください。

 

 

 

 

n枚2n桁、n枚2n-1桁

 

3

101111

111211

121013

 

131011

131111

131213

131311

 

 

4

 

1210127

1211311

1211813

1212611

1213109

4101011

4121011

4121111

4121113

4121213

5111011

5101211

5121211

6101213

6111011

7111213

8111011

8121011

8121013

8131111

9121213

9131011

 

12121211

12131113

 

13101211

13111013

13111211

 

 

5

 

121012109

121181311

129121211

131012911

310121111

310121311

311121311

412131011

413131111

513121111

610101311

612131111

613131011

710121011

711111211

713101211

810101311

811111013

811111211

812111011

910101011

910121011

911131313

912121313

912131111

 

1010111111

1012101011

1112121211

1211121013

 

1310101211

1311131111

1312101013

1312111111

1312131211

1313111011

1313121011

1313121311

 

 

 

6

 

11101010411

11101010413

21213101311

21313121311

31213131311

31312101311

41212101311

41311111213

51112101011

51310121011

51311111213

51311121011

51312131111

61313101111

61313101211

71211101011

71213101213

71310101011

71312111113

81010101113

81010121011

81012101311

81212111011

81312111011

91113111013

91211111011

91211111113

91212101011

91212121213

91213121011

91310121011

91312121111

91312121311

91312131011

 

121012101311

121012101313

121111101011

121112111311

121210101011

121210111111

121212101011

 

131010111311

131010101111

131012121211

131110121011

131210101013

131312101111

131312111111

131312121011

131312121211

131313101011

131313121211

131313131011

 

 

7

 

3131012121011

4131212111113

6121310121011

7131212111311

8131211121113

8121211101011

8121212101111

8131310101111

9131012121211

 

11121010101211

12121211111011

12121212111011

 

13101212111011

13121011121111

13121012121011

13121111101013

13131012121211

13131110111011

13131211101013

13131211121011

13131212111111

13131310101011

13131310111013

13131311101211

13131311111111

13131312121013

13131312121111

13131312121211

13131313121011

 

 

8

 

1313101012111211

1313111212121011

1313121010101211

1313121110111011

1313121210121211

1313121210121213

1313121213121111

1313131011101011

1313131112111011

1313131210121011

1313131211101211

 

 

9

61313121112101011

81313121110121011

91313101211121011

 

131212101011101111

131212101011101211

131212121111101111

131310111012101011

131312101013101013

131312101110111011

131312101212101111

131312121011101111

131312121210101011

131313101210121011

131313101212111211

131313121010101111

131313121010111111

131313121011121111

131313121210101211

131313131110121011

 

 

10

 

9131312121010111111

9131312121010111211

9131313121010121211

9131313121011111211

9131313121210101011

 

 

13131211111012101011

13131212121110101111

13131311121210111211

13131312101110101211

13131312121012101011

13131312121111101011

 

オバケ

(over KKJ.KJQJ.KKQKJ.KKQTJ)

over KKJ

131312=2^4×29×283

131313=3×7×13^2×37



over KJQJ

13111213=89×179×823

13111310=2×5×1311131

13121011=101×163×797

13121113=683×19211

13121110=2×5×17×79×977

13121112=2^3×3×101×5413

13121211=3×587×7451

13121310=2×3×5×37×11821

13121311=7×29×109×593

13131011=31×423581

13131013=7×1875859

13131113=29×452797*3

13131112=2^3×1641389

13131210=2×3×5×167×2621

13131211=43×305377X必須)

13131213=3×379×11549

13131310=2×5×17×77243

13131312=2^4×3×273569

 

 

over KKQKJ

1313121312=2^5×3^2×19×31×7741

1313131010=2×5×751×174851

1313131110=2×3×5×37^2×31973

1313131210=2×5×131313121

1313131211=7×19×9873167

1313131311=3^3×48634493

over KKQTJ

1313121111=3×1999×218963

1313121211=599×967×2267

 

オマケ

over KKKJJJJ

13131312101010=2×3^4×5×16211496421

 

 

 

 

 

*1:少なくともn枚2n桁は全て完全上位互換です

*2:X...なのか...?

*3:素因数分解の部分は、「肉、横綱食うな」で覚えるのがオススメ

素数大富豪大会 PQCS2023夏 自戦記

こんにちはmickeyです!

今回は、5月の頭にあったPQCS2023夏の自戦記を書いてみます。実は私、優勝しました!*1初タイトルですヤッタ〜

 

予選は特筆する試合がなかったため、決勝トーナメントの試合だけ考えていたことを解説してみようと思います。

 

一応初心者の方でもわかるように軽く用語解説してから始めます

 

この記事を読むために必要な素数大富豪用語集

 

1:全出し

手持ちの手札を全て勘出しすること。ワンチャン素数を当てて上がることができ、失敗してもペナルティで手札を補充できる。主に初期手札で組みきれない時に使う。上級プレイヤーの必須テクニックの一つ

 

2:合成数カマトト

わざと間違えた合成数出しをすることによって、ペナルティを受け無理やり手札を補充するテクニック。これもまた上級プレイヤーの必須テクニックの一つ

 

3:オバケ(overKJQJの略)

4枚だし最大素数であるKJQJを超えることができる合成数のこと(KKJQ=2^3×1641389など)。殆どが13枚以上使うものなので、全出しした後じゃないと出せないものが多い。

 

4:二刀流

2パターンの方法で組み切ることによって、相手の行動に対応しやすくする戦術。

先手で、初期手札が(3444469JJQK)の時に、

4649→相手がKJQJ以下の4枚出しを返してくる→KJQJ→相手パス→443 と

4649→相手合成数カマトト→443KJQJ 

の2パターンを想定して手札を組むなどなど。

ちなみに、相手が合成数カマトトした後にKJQJを出すと、8割方オバケが飛んできてパスするハメになります。

 

 

 

数譜の見方も一戦目を見ながら解説しときます。

 

カステラ (AKK89K34682)

mickey:(QT56955XT4T)

これは初期手札です

 

カステラD(3)4336A2889KKK, P(AJ449Q8JX252) mickey:D(3)TTTQX3455569|X=A,P(6JA97Q7JT23Q)

D(3)は3をドローで引いたという意味です

P(AJ449Q8JX252)はペナルティでAJ449Q8JX252を引いたという意味です

TTTQX3455569|X=A のXはジョーカー(ワイルドカード)のことで、X=AはジョーカーをAとして出したという意味です

 

カステラ:8849

mickey:D (6)TQT3

カステラ:D(7)8KJJ

mickey:D (8) XJQJ|X=K

カステラ:KKXQ=2^4*3*273569|X=K

mickey:%

この%はパスという意味です

 

カステラ:42AA#

4211#は4211を出して上がった、という意味です

 

 

 

 

こんな感じかな…

他、わからないことがあったらmickeyのTwitter(@Factorization57)にお気軽にお問い合わせ下さい〜

 

 

ここから自戦記です

 

準決勝 対カステラさん

準決勝の相手は界隈最強格の一人、カステラさん。とんでもない量の素数を覚えており、あまり初手全出し戦術に頼らなくても勝ててしまうというバケモンです。

 

1戦目

カステラ (AKK89K34682)

mickey:(QT56955XT4T)

カステラさんの先手で始まりました

 

僕の初期手札は(455569TTTQX)

絵札が5枚あるので弱くはないですが、少し偏りすぎているので全出ししたい手札。

 

カステラD(3)4336A2889KKK, P(AJ449Q8JX252) mickey:D(3)TTTQX3455569|X=A,P(6JA97Q7JT23Q)

先手カステラさんがドローして全出し、それに合わせて僕もドローして全出し

全出し後の絵札は(TTTTJJQQQX)。絵札が10枚あり、絵札を9枚以上含む素数は絶対に通るので、カステラさんが再度全出ししてくれたら小さい9〜10枚だしを絡めて勝ち切りたい手札

 

カステラ:8849

mickey:D (6)TQT3

それに対しカステラさんは8849。

あーこれはオバケ(overKJQJ)あるな〜と思いながらとりあえず邪魔なTを処理したいのでTQT3。

 

カステラ:D(7)8KJJ

それに対し8KJJ。ラリーになってきました

 

mickey:D (8) XJQJ|X=K

カステラ:KKXQ=2^4*3*273569|X=K

mickey:%

ここでKJQJを撃つも、相手はKKKQ=2^4×3×273569

返せないのでパス

 

カステラ:42AA#

カステラさんが4211で上がり

 

この試合は後手&K不足なのでしゃーないやーつですね

 

 

2戦目

mickey:(TT95KK2AJ3Q )

カステラ (3XX574K5842)

mickey:D (A)A3KKQTA2TJ

カステラ:%

mickey:59#

 

先手交互なので私が先手

何と初手に絵札が6枚来ると言う豪運で、8枚16桁素数の流用13KKQT12TJを出す

カステラさんは絵札が足りずパスし、59で上がり

 

3戦目

 

カステラ(4Q98652AXQJ)

mickey(K5TK3893T43)

カステラさんの先手

 

カステラ:859

mickey:D(T)TTT=K333458*9K,P(96727QXA53A7)

カステラさんの859に対して、おそらくKKJがあるだろうなと思い、合成数カマトトで山札回収

 

カステラ:6XA2QQ4J|X=5#

何とカステラさんはKKJを持っておらずブラフ

三本先取なので、後がなくなってしまう

 

 

4戦目

 

カステラ (4J2J3875QQT)

mickey:(T86985TXAXK)

カステラ:%

先手交互なので、僕が先手

mickey:D(9)986XTKTX|X=Q|X=J

絵札が5枚あったので986QTKTJ

*2

 

カステラ:D(A)%

mickey:985A#

カステラさんは絵札が足りず、9851で上がり

 

5戦目

カステラ(X6692QQ89K4)

mickey:(3J4KQK2TA57)

カステラさんの先手でスタート

 

カステラ:D(J)864Q2QXK|X=T,P(4984XT6J)

mickey:KKQTJ

カステラ:D(5) KXQXJ|X=K|X=K

mickey:D(J)%

カステラさんの全出しに対してKKQTJ出しをを決行するも、ギリギリKKQKJが揃っておりパス

*3

カステラD(9)864Q2TJ

mickey:D(A)%

カステラD(8)648649

mickey:4JA2A3

残りで押し切られて負けか〜と思っていたが、組み間違えていたようで648649出し

それに対して4j1213

 

カステラ:%

mickey:57[GC]#

カステラさん返せず、57で上がり!

ギリギリ決勝に進出!

 

 

決勝 対マリンさん

勝戦の相手は、これまた界隈最強格の一人マリンさん。現在他のタイトル戦も含めると三冠を獲得している女王であり、僕の素数大富豪の師でもあります。知識量も申し分ない上、とにかく組み切りと立ち回りが上手く、不利な手札でも立ち回りがうますぎて挽回してしまうと言うバケモノです。

 

1戦目

マリン:(6AJ579T8KX4)

mickey:(27632QA2J98)

またも相手の先手で始まりました。ちょっと運が悪い

 

マリン:D(8)88A

mickey:D(9)9JQ=A2*6783*229,P(7QT3QJ6T923Q)

マリンさんの881に対して、KKJに勝てない&2が3枚あるので、全出し後にKKQ=2^4×29×283が撃てそうだなと思い、合成数カマトト

 

マリン:57 [GC]

マリン:964KXTJ|X=Q#

何とマリンさんはKKJ→57→64T9と57→964KQTJの二刀流

つまり881にKKJが撃てなかった時点で負け確定でした

 

2戦目

mickey:(4J99Q98K8TA)

マリン(975QQQ23K72)

mickey:D(K)TJAKQK488999, P(A8XX4356A756)

マリン:D(T)TQQQK2235797, P (T35J2723JT46)

98849→KKQTJ→19とかで組み切りたかったが、相手にカマトトされると二刀流が組めておらず弱いので、とりあえず全出し

それに対してマリンさんも全出し

 

mickey:D(A)57 [GC]

mickey:D(K)5X|X=7[GC] mickey:D(J)AA3A4A466888999TJJXQKKK|X=2,P(864575X)

Kが3枚X(ジョーカー)が2枚あるのでうまいこと組み切りたいが、手札の偏りが激しく知ってる素数で組めず、仕方なく再度全出し

*4

 

マリン:932227

mickey:984KKJ

マリンさんの932227に対して、何を出せばいいかわからず、焦って984KKJ

*5

マリン:64QTTJ

mickey:%

それに対し64QTTJ

マリンさんまだ組めてなさそうだし、Kを回収したいだろうなと思いパス

 

マリン:D(9)TJQQK2335579, P (32227984KKJ6) mickey:9988665544KA3QJAXTAA|X=2

予想通りマリンさんはKを回収するため全出し

それに対し、20枚24桁素数9988665544K13QJ12T11をぶっぱ

*6

 

マリン:D(4)TJQQK442222733355679,P(QTTJ)

mickey:876X|X=A#

マリンさんは勘だしに失敗し、8761で上がり

 

3戦目

マリン:(K53A89TQ4J2)

mickey:(TKX9J4XA2J5)

マリンさんの先手でスタート

 

マリン:D(Q)85429

mickey:KXJTJ|X=K

マリンさん85429に対してKKJTJの残りで組み切れることに気づいてKKJTJを先出し

 

マリン: D(A)%

mickey:5X|X=7[GC]

mickey:A249#

マリンさん返せず、残りで上がり

手札に恵まれました

 

4戦目

mickey:(424JXK5585T)

マリン(9J369T69377)

僕の先手で始まりました

 

mickey:D(T)TTJX2445558K|X=2,P(26KT74JAJ254)

マリン:D(Q)TJQ336677999,P(QA36K88XQ78A)

初手は絵札が5枚ありましたが、残りが全て偶数だったので全出し、それに対しマリンさんも全出し

 

mickey:D(Q)86555442A,P(23KA9)

ドローでQを引き、KKQTJTJTJが通ることが確定しましたが、知ってる9枚出しがなかったので勘出しするも失敗*7

 

マリン:6763

mickey:KJQJ

マリン:%

マリンさん6763に対してとりあえずオバケを吐かせるためにKJQJを出すも、マリンさんパス

 

mickey:TTJ44555K242426A7293K5XT8A|X=2,P (6763KJQJ)

知ってるものがないので全出し

 

マリン :9883

mickey:KJQJ

マリン:KQTJ=A63*797*XA|X=T

mickey:D (A) KKTJ=3A*42358A

マリン:%

マリンさん9883に対して、再びオバケを吐かせるためにKJQJ。

思惑通りマリンさんはオバケを出してきたので、それをさらに上回るオバケで返し、マリンさんパス

 

mickey:4=2*2

マリン:D(6)Q=8*9^6Q,P(3797X)

残りで組みきれておらず、とりあえず4=2×2を出してみたところ、マリンさんは合成数カマトト

mickey:57[GC]

mickey:57[GC]

mickey:D(A)TTXAA24465669|X=A,P(3A42358A9883K)

グロタンカットで思考時間を稼ぎましたが、結局組みきれず全出し。ジョーカーを使ってグロタンカットしなかった理由は、使わなければ全出し後に998866554432K13TT1112Jが撃てることがわかっていたからです

 

マリン:D(J)JQQ73678X99|X=8, P (QJKQTJKKTJ2) mickey:D(2)998866554432KA3TTAAA2X|X=J

マリンさんも全出し。それに対して勝負を決めに行く998866554432K13TT1112J

 

マリン:D(4)2346787JTTJJ99JKQQQQKK, P (5757)

mickey:86=2*43#

マリンさん返せず、86=2×43の合成数で上がり。三本目を先取し優勝!

 

 

まとめ

2戦とも後手スタートで先手運には恵まれなかったですが、手札運は比較的良かったと思います。ただ、まだまだ反省点も多く、もっと修行が必要だなということを痛感しました。

また、超多枚出しが強いということを再認識しました。決勝で2回も決め手になっているので、そろそろメタられそうだなと感じています。この辺の超多枚だしに関することは、12月の素数大富豪アドベントカレンダー2023で書く予定です。お楽しみに〜

 

最後になりましたが、主催者のマリンさん、対戦していただいた皆さんありがとうございました!

 

質問、指摘、訂正等ありましたら、mickeyのTwitter(@Factorization57)に連絡していただけるとありがたいです。

最後までお読み下さりありがとうございました

 

 

*1:https://twitter.com/Factorization57/status/1655211580433518592

*2:ちなみにこれはマリンさんのハルジオン素数(864T+α)メタで作った986+絵札4〜6枚の素数です

*3:もしKKQTJが通っていたら、57→1423で上がり

*4:今振り返ると、これはちょっとよろしくないですね。KKQKJもKKJも革命も通るんだから、ここで組みきれないのはまだまだ修行が足らん…

*5:これもKおよび絵札を中途半端に消費してしまっているのでよろしくない

*6:998877665544という9から4までを2枚ずつ並べたものにKKQJQTJという7枚14桁素数をくっつけた、998877665544KKQJQTJは素数です。さらにこの素数から7を抜いた9988665544KKQJQTJ(今回出したやつ)は素数になります。覚えやすいのでオススメです

*7:ちなみにこの勘だしが成功していたら、その時点で勝ち確定でした